ポーラ美術館主任学芸員 内呂博之氏による講演「メメント・モリ 藤田嗣治と宗教画」
日時:11月8日(土)14:00~15:30(予定)
会場:軽井沢安東美術館内「サロン ル ダミエ」
ただいま開催中の「ランス美術館コレクション 藤田嗣治からレオナール・フジタへ -祈りへの道-」をさらに楽しむために、今回はフジタが描いた宗教画に焦点を当て、その魅力に迫ります。
[展覧会概要]1910年代よりキリスト教の影響を受けていたと考えられる藤田嗣治は、1959年、72歳でカトリックの洗礼を受けます。彼は生涯を通じて、とりわけ洗礼後から1968年に亡くなるまでの約10年間にキリスト教を主題とする絵画を数多く描きました。本講演では、メメント・モリ*という思想に寄り添いながら、藤田が宗教画に込めたメッセージについて考えます。
*「メメント・モリ(memento mori)」はラテン語で「死を想え」を意味し、人間の死の必然性を自覚し生の儚さを省みる思想です。美術の歴史においては、中世からバロック期にかけて、髑髏・砂時計・枯花などが象徴として用いられ、現代の美術では「死」と「生の意味」を問うテーマとして継承されています。
[講師プロフィール]
ポーラ美術館主任学芸員 内呂 博之
2001年、東京藝術大学大学院博士後期課程中退後、公益財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館学芸員(-2013年)。2014年より公益財団法人金沢芸術創造財団金沢21世紀美術館コンサベーター兼キュレーター(-2018年)。現在、ポーラ美術館主任学芸員。専門は美術作品の保存修復、近現代美術史、藤田嗣治研究。
おもな展覧会は、「レオナール・フジタ―私のパリ、私のアトリエ」(2011年)、「フジタ―色彩への旅」(2021年)、「シン・ジャパニーズ・ペインティング」(2023年)。『もっと知りたい藤田嗣治―生涯と作品』(2013年)、『藤田嗣治画集』(2013年)、『猫と藤田嗣治』(2018年)の共著がある。
[ご参加について]
本講演は予約が必要です。ページ下の「券種の選択」より、イベントチケットをご選択ください。
・イベント当日の美術館入館チケットをお持ちの方:講演会は入場無料(ただし予約は必要)
・講演会のみご参加の方:参加費 1,000円(当日受付にてお支払い)
講演会ご参加の方には、ポストカードプレゼント!
※定員に達し次第、受付を終了いたします。
※詳細は公式サイト・SNSでも随時お知らせいたします。
画像:壁に《聖母子》が描かれた礼拝堂内部の祭壇 1966年 ランス市 Vue de l’abside de la chapelle Notre-Dame-de-la-Paix à Reims,
Léonard Foujita (1966) © Ville de Reims / photo : Corentin Le Goff